ステップ1では、現状把握として、自身の心の中にある本当の想いを洗いざらい吐き出した。
ここでは、その想いをベースに、どのような未来を描くのか、考えてみたい。
『仕事を通じて手に入れたいもの』を整理する
反骨心に満ちた『想い』を胸に、『仕事を通じて手に入れたいもの』は何なのかを確認する。
私が28歳当時にぶちまけた自身の『想い』は以下であった
幸せになりたい
自分だって今まで我慢してきたのだから、人並みの幸せを手にしたい。家族や友人とも折り合いがつかず、25歳でバツまで付いた。離婚歴があることを恥ずかしいなどと思っていない。誰かにとやかく言われる筋合いもない。ただ、俺が幸せになる権利はあるだろう。幸せになりたい。
自分にしかできないことをやりたい
自分にしかできないことなど、ほぼ無いことくらいは薄々わかっている。それでも俺は、他人にできることがうまくできないために、自分は他人と違うのだと思い込むことで自我を保ってきた人間だ。これからもし本当に自分にしかできないことを成し遂げられたとしたら、今までの想いは無駄にならない、事実にできる。自分にしかできないことをやりたい。
見返したい
学生時代は、他人がうまくできることをできないがために、からかわれたり、笑われたりした。あいつらを首が痛くなるくらい見下してやりたい。学生時代に俺を馬鹿にしてきた人間が、大企業に勤め、俺より給料をもらっていることも許せない。俺より人間的に優れているはずのないあいつらが俺より給料をもらい、社会的に有名な会社に所属しているというだけで認められているのが気に食わねえ。あいつらが死にたくなるほど俺が成功して、そんでもって馬鹿にしてやりたい。見返したい。
これらの『想い』から、『仕事を通じて手に入れたいもの』を抽出する。
考え方としては、『想い』をサポートするものは何か?を考えると良い。
私の場合は、反骨心に満ちた『想い』のため、それらをサポートするものとして、以下のような2つの感情を抽出した。
他人が勤めている会社より、有名、平均給与が高いといった社会的・客観的に優位に立てる会社に勤めること。
自他ともに、自分にしかできないと言える成果を上げること。
これら2つの感情が、『仕事を通じて手に入れたいもの』すなわち、理想の仕事に従事した結果として得られるものと考えた。
ただ、これらの感情を得ることがゴールではない。
ぶちまけた自身の想いへの手当としては、これらの感情を手に入れるだけでも良い。
だがそれでは何も変わらないのだ。
目に見える変化、つまり事実として今とは違う人間になることが理想なわけで、理想の姿を具体的に言語化する必要がある。
『理想の姿』を具体的に言語化する
『仕事を通じて手に入れたいもの』を手に入れた結果、どのような姿になることをゴールとするかを考える。
私の場合は前項で挙げたように、仕事を通じて『優越感』『達成感』を得て、このようになりたいと考えていた。
他人に囚われる人生から抜け出し、自分の人生を歩むこと
私を縛る、昔自分を馬鹿にしてきた人間への憎悪、馴染めない社会への怒りが不毛であることくらいはわかっていた。
だが、それに寄り掛からなければいけない状態であるという自覚もあった。
だからこそ、私が28歳当時に考えていた理想の姿というのは、呪縛から逃れ、自分の人生を歩むことだった。
理想の仕事から得られる『優越感』『達成感』という手段を以て、この理想を実現したい。
私はそう強く願っていた。